8月
03
2012
だんだんと暑さが増し、厳しい季節になってきました。
飼い主さんにとっても、可愛いペット達にとっても嫌な季節ですね。
この時期に、最も気を付けて頂きたいのが『熱中症』です。
30℃を超える日が続くと、熱中症で運ばれてくるワンちゃんや猫ちゃん、小動物達も少なくありません。
ペット達はほとんど汗をかけないので、体温調節が難しく暑さに弱いです。
暑い室内やお庭でゲージに囲まれた状態だったり、水分が十分に補給できないなど、
そういった場合に熱中症になりやすく、命に関わる場合もあります。
熱中症の主な症状は
●常にハァハァと荒い呼吸をして、よだれを垂らしている。
●食欲がなく、ご飯を食べない。
●ぐったりしたり、ふらついたりしている。
こういった場合は熱中症の疑いがあるので、なるべく早めに病院へお連れいただくか、ご相談下さい。
また、応急処置としては一刻も早く体を冷やして体温を下げ、水分補給(飲める状態であれば)をしていただき、
できるだけ早く病院へお越しください。(保冷剤などを脇の下や股に挟んでもらうと効果的です)
この時期はお散歩にも注意が必要です。
日中のお散歩は避け、日が出てない時間に行きましょう。その時は水分補給ができるように、水を持参してあげるといいです。
日中はアスファルトが熱くなっています。裸足でそのアスファルトを歩かなければいけないので、肉球をやけどしてしまいます。
また、照り返しの影響を受けやすいので、とても危険です。地面を素手で触り、確認してあげてください。
熱中症は可愛いペット達の命を脅かす危険な病気です。
長く一緒にいてもらうために、飼い主さんがしっかり注意を払い、気を付けてあげて下さい。
3月
08
2012
12歳の猫ちゃんがごはんを全然たべなくて、
元気がないということで来院されました。
エコー検査と細胞診断を行い、
脾臓に腫瘍があることがわかり
摘出手術を行うことになりました。
極度の貧血があったため、輸血をしてからの手術となりました。

↑摘出された脾臓
病理検査の結果、血管肉腫ということがわかりました。
猫の血管肉腫は大変まれな病気です。
幸いにも、手術を行った後の猫ちゃんは
元気ということでひとまず安心ですが、
血管肉腫は悪性腫瘍で転移性も高く危険です。
経過を注意してゆきたいと考えています。
2月
09
2012
何度もご紹介していますが、
寒いこの時期、尿の問題で来院される方が多くみえます。
その原因の1つが尿結石です。
尿結石になる理由は様々ですが、
遺伝的体質というのも大きな要因です。
尿結石の治療の為、石を溶かす専用のフードを
処方するのですが、尿が出るようになってしまうと
普通のフードに切り替えてしまわれる方がいらっしゃいます。
再発された、といってこられる方の多くが
普通のフードを食べていらっしった事が原因のようです。
尿結石と診断されて療法食を処方されている方は
十分気を付けてください。
12月
23
2011
今月は歯石除去(スケーリング)の患者様が多くいらっしゃっています。
上の写真のワンちゃんは歯石沈着が重度で歯全体が
厚い歯石に覆われてしまっています。
歯石は歯肉縁下にも入り込んでしまっていおり、
このままでは、歯石を除去しても歯周組織が回復せず、
歯はグラグラですぐに歯石がまた付いてしまい歯周炎は進行します。
こうなると、残念ながら、抜歯を行う必要が出てきてしまいます。
その為、できれば軽度の歯石付着の段階でご来院頂ければと思います。
12月
10
2011
寒いこの時期、本当に多いのが、尿路疾患です。
オシッコの出が悪い、トイレに出たり入ったりしている等の症状で来院されます。
色々な原因がありますが、多いのが結石です。
尿に含まれるミネラル成分が飽和状態になり結晶化して結石となります。
ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が日本でよくみられる結石です。
今回は、ストルバイト結石の患者さんでした。

猫に多い疾患ですが、犬にもあります。
この患者さんは軽度でしたので、お薬と治療用のフードをお出しして
様子を見ることになりました。
尿が出ない状態が長く続くと、尿毒症になるなど危険です。
兆候がある場合は早目に診察をうけてください。
12月
03
2011
何か固いもの(おもちゃやガム等)をかんだ時などに
歯がかけてしまったり、折れてしまって
歯の内部にある歯髄が見えてしまう事があります。
多くの場合、すぐに飼い主さんに気付いてもらえず
歯髄は感染・壊死し、歯の根の部分に膿がたまって
ひどくなると、眼の下や顎のあたりから膿が出てくるようになります。
今回、この歯髄が見えてしまったわんちゃんが来院されました。

↑ 臼歯の中央部分が歯髄
検査の結果、抜歯することになりました。
当クリニックの動物用歯科ユニットにある
ダイヤモンドバーで切断してから抜き取ります。
(臼歯の抜歯は難しいのですが、ダイヤモンドバーがあるので
比較的短時間で抜くことができます)

無事、抜歯できました。
歯の問題は飼い主さんがなかなか気付きにくい所です。
定期的に口の中もチェックして
問題が起こってないか見てあげてください。
10月
27
2011
前脚が壊死してしまっている猫ちゃんが運ばれてきました。
おそらく、事故にあってこうなったのではないかと思われます。

このままでは生活できない為、断脚の手術をする事になりました。
無事、手術は終わり、今はご飯も食べて、元気に回復しています。
ノラ猫ちゃんは事故に会いやすいです。同じように
飼い猫ちゃんも外に出れば事故にあう可能性が高まります。
気を付けてあげてください。
12月
20
2010
最近、異物誤飲のワンちゃんが連続していらっしゃいました。
1頭は嘔吐を繰り返して、元気がなくなってしまったワンちゃん。
バリウム検査をしたところ
何かありそうだということで、手術になりました。
すると、腸の中からねずみのぬいぐるみがでてきました。

このぬいぐるみが腸の中で栓になっていて、腸閉塞になっていました。
もう1頭は駆虫剤を食べた疑いで来院されたワンちゃんです。
催吐処置をしたところ、タオルがでてきました。
ワンちゃんたちは何でも臭いをかいで口にしてしまいます。
タオルや靴下、人形などよく誤飲されますので、気をつけてあげてください。